何を財産分与するのか？

夫婦が婚姻中に築いた財産は、夫婦の協力によって得られた物です。離婚する場合には、この財産を適切に配分する必要があります。この財産分与は、結婚後に得られた家具・不動産・・保険・株・退職金・年金・自動車等を分与しあいますが、婚姻前からの財産や親から相続された財産は対象にはなりませんので、注意してください。また、借金も分与の対象になります。

財産分与の決め方

財産分与を行う前提として夫婦の共有財産の総額を算出します。この額に「分与の割合」をかけて算出した額を目安とし、具体的に財産を割り振っていきます。問題になるのは「分与の割合」の決め方です。「取得した財産への寄与の程度・婚姻期間・生活水準」等、様々な要素を考慮してきめるのですが、現実には裁判例等により、各具体的なケースにより事実上の「計算の目安」になる「標準的割合」があります。①専業主婦なら３０～５０％　②共働きなら５０％　③夫婦で家業を行う場合　５０％～６０％　等、大体の目安はありますが、個々具体的に変わってくる事ですので、この標準的な割合についてはご相談いただいたほうがよいでしょう・また、住宅ローンの残高か多い場合等、債務が超過している場合には、若干面倒な事になるのが通常です。

財産分与の仕方

具体的には、財産を、①現物分割　②換価分割（売却してお金に換えて分割する）　③代償分割（たとえば、家は夫に、代わりに夫が妻にお金を支払う）、等の方法をとっていきます。住宅のローンが残っている場合に、住宅の名義を変更する場合には、面倒な事になります。